「食乱れて、民族滅ぶ」-小泉武夫さんコラムより-


日本は、政策としてこの50年間農業をないがしろにしてきた、結果世界の中で最も就農年齢がが高い国になってしまった。農業に取り組む人の平均年齢おおよそ64歳。いわゆる社会の定年年齢と変わらない。食糧自給率は約37%、外国から輸入されてくる穀物と牛肉などが食卓を占領してきた。
日本古来の和食がもっと普及すれば、地産地消、持続可能な漁業(養殖も含め)が自然と暮らしに根づいて来るのではないだろうか。

約80年前まで、日本人は主に7種類の食べ物しか食べていなかった。
ゴボウ、ニンジン、自然薯などの「根菜」
白菜や小松菜などの「青菜」
トマトやキュウリを含む「青果」
季節の「山菜・きのこ」
豆腐や味噌として食べてきた「大豆」
米、麦、蕎麦などの「穀物」
ヒジキ、ワカメ、昆布、海苔などの「海藻」
日本民族は、菜食主義の世界の中で最もベジタリアンの民族だった。
また、日本人は世界一の魚食民族でもあった。

(FRaU・SDGsムックFOOD(2021_10)
小泉武夫(農業博士、醸造・発酵の専門家)さんコラムより抜粋)

合わせて読みたい